点検・整備
Maintenance & Inspection
法定12ヶ月点検って?
車検とは別に、法律で定められた所有者の善処義務
法定点検の目的はふたつ、事故や故障を未然に防ぐことと、安全で快適な走行性能を確保することです。一方、車検の目的は、車両が保安基準に適合しているかどうかを確認するためです。一般的に車検と法定12ヶ月点検を混同してしまっているオーナーも少なくありません。
法定12ヶ月点検は法律(道路運送車両法)で定められています。法定点検を受けなくても罰則はありませんが、12か月点検を受けていない場合、メーカー保証を受けられないこともあります。また、安全を担保する上ではある意味車検よりも重要なものでもあり、特に雪国などの過酷な環境におかれている場合などは、きっちりと対応することで、より安心安全なカーライフにつながります。
法定12ヶ月点検・検査項目と内容
項目① 舵取り装置|ステアリング
●パワーステアリング装置
・ベルトの緩み・損傷
項目② 制動装置|ブレーキ
●ブレーキ・ペダル
・遊び、踏み込んだときの床板とのすき間
・ブレーキの効き具合
●駐車ブレーキ機構
・引きしろ(踏みしろ)
・ブレーキの効き具合
●ホース及びパイプ
・漏れ、損傷、取付状態
●マスタ・シリンダ、ホイール・シリンダ、ディスク・キャリパ
・液漏れ
●ブレーキ・ドラム、ブレーキ・シュー
・ドラムとライニングとのすき間
・シューの摺動部分及びライニングの摩耗
●ブレーキ・ディスク及びパッド
・ディスクとパッドとのすき間
・パッドの消耗
項目③ 走行装置
●ホイール
・タイヤの状態
・ホイール・ナット及びホイール・ボルトの緩み
項目④ 動力装置
●クラッチ
・ペダルの遊び、切れた時の床板とのすき間
●トランスミッション・トランスファー
・オイル漏れ、オイル量
●プロペラ・シャフト、ドライブ・シャフト
・連結部の緩み
項目⑤ 電気装置
●点火装置
・点火プラグ(スパーク・プラグの状態)
・点火時期
・ディストリビュータのキャップの状態
●バッテリ
・ターミナル部の接続状態
項目⑥ 原動機|エンジン
●本体
・排気の状態
・エア・クリーナー・エレメントの状態
●潤滑装置
・オイル漏れ
●冷却装置
・ファン・ベルトの緩みと損傷
・水漏れ
項目⑦ エクゾーストパイプ・マフラー
・取り付けの緩みと損傷の有無
項目⑧ その他
車載式故障診断装置の診断の結果 など」
メンテナンス意識を高めましょう
新しいクルマだからといって過信してはダメ
近年のクルマは大変良くできており、滅多なことでは壊れないようになっています。しかしながら、その最近のクルマの不具合が持ち込まれるケースが増えています。優れた乗り心地や操縦・走行性能などによって、従来のクルマでは感じることができたわずかな異音やフィーリングを、密閉性が高く静寂なクルマでは感じ取り難くなっていることが理由のひとつです。ただし、私たち自動車整備のプロなら、たとえばオイル交換やタイヤ交換などの際にそのわずかな異変に気がつくものです。また、最近のクルマは周辺部品が一体化されたユニット式で構成されている割合が多く、ひと昔前のように、部品一つひとつの交換や整備・調整が困難になってきており、結果として修理費用が高額になる傾向にあります。また、加減速・舵取り・制動などをコンピューター制御に依存していることも、ある意味大きなリスクを孕んでいるともいえます。
クルマの性能が上がったからといって日常的なメンテナンスに無頓着でいると、思わぬ出費につながるばかりか、大きな事故を招いてしまう場合がありますので注意が必要です。
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